ささやんさんの言うような、
手に触れながら心触れ合う会話ができるようなセラピストになれたら素敵だなと思って。
てのひらって、なんだかとっても大切な場所って気がする。
愛を伝える。
愛が伝わる。
そういえば・・・
小さい時、北九州のおじいちゃんの家の庭で、兄弟や従兄弟と雪合戦をしたり、雪だるまをつくったりして
もう手袋もびしょびしょになって、指が動かないくらい冷たぁくなって、
そしたらその手を父が大きな両手のひらで包んで、ゴシゴシこすってあっためてくれた、その温かさ──
覚えてる。
幼稚園の時に従兄弟の家で回転イスから飛び降りて腕の骨を折った時、
(ばかよね〜)
しくしく泣いている私を叔母が抱っこして膝の上でずーっとさすってくれた、その温かさ──
覚えてる。
痛さはすっかり忘れてしまったのに。
それから、いつも妹をおんぶしながら私の手をひいて歩いた母の、その手のぬくもりも──。
それから、それから、大切な人の手のぬくもりも──。
てのひらのぬくもりを思い出すと、こころもあったかくなる。
心理学方面から調べてみてもおもしろいです。
大脳の「島皮質」という部分が、身体的な温かさと心の温かさの両方に関わっているんですって。
からだが温かさを感じると「島皮質」が反応して、こころにも温かさを感じる。
全身のどの部分でも、皮膚を温めるとこころも温かくなる。
ということは、人に対しても温かい気持ちが高まるということ。
あったかいコーヒーを手に持った人と、冷たいコーヒーを手に持った人とでは、人への印象──他人をどう感じるか──にも差が出るという実験もなされているのですね。
手を温めることで、人と人の距離を縮め、信頼感を高めることができることが裏付けされているのです。
話すことはすごく苦手な私だけど、
そんなことを知るにつれ、ますます
てのひらのぬくもりを通して、出逢う人々のこころにぽっとあかりを灯すセラピストになりたいという思いが深まるのでした。